お墓・納骨堂の違いと選び方
ほとんどの方がいずれ必要になる時が来るお墓や納骨堂ですが、長い人生の中で「お墓はどうしようか」といつでも気にして生活している人はなかなかいないのが現実です。そのため、いざお墓が必要だと思っても、お墓を選ぶために何から始めたら良いのか見当もつかないという方が多いのではないでしょうか。
一口に「お墓選び」と言っても注意が必要なポイントがたくさんあり、安易に決めてしまうと後々困ったことになる場合もあります。それは先祖代々受け継いでいるお墓があって、ご両親やご自身もそこに入る予定の方にとっても他人事ではなく、その後の後継者はいるのか、いたとしてもお墓を管理できるところに住み続けられるのかなど、実は考えておかなければいけないことが多くあります。
はじめにお墓を継承する人の有無を確認しましょう
これからご両親やご自身がお墓を選ばれる場合大きなポイントとなるのは
「お墓を継承する人がいるのか、いないのか。」ということです。
「お墓を継承する」とは、亡くなった方が所有していたお墓を譲り受け、その後の手入れや管理費・お布施などの支払いを行うことです。
日本ではこれまで長男や長女がお墓を継承することが一般的でしたが、長男長女以外の親族が継承することも可能ですし、親族以外の方が継承するケースもあります。
と言っても、墓地によっては親族以外の継承が認められていない場合もあるので、どのような契約になっているのか事前に把握しておくことをおすすめします。
お墓を継承する人がいない場合
永代供養墓を検討する
お墓を継承する人がいない場合、多くの方が【永代供養墓】(えいたいくようぼ)を選ばれています。【永代供養墓】とは、継承者のかわりに寺院や霊園が供養や管理を行うお墓のことで、継承者がいない方だけでなく、子供や孫に負担をかけたくないとお考えの方にも適しています。
「永代」と聞くと「未来永劫にわたって供養してくれる」という印象を受ける方もいると思いますが、ほとんどの場合個別に供養をする期間は17回忌まで、33回忌までなどと決められていますので、契約前に確認しておきましょう。期間終了後、多くの霊園や寺院では他の遺骨と合祀(ごうし:ここでは他の遺骨とまとめて埋葬すること)されます。また、個別の供養は行わず、最初から合祀するタイプのお墓や納骨堂もあります。
永代供養における遺骨の安置方法について
先祖代々受け継がれるお墓と違い、永代供養では遺骨の安置方法も様々です。
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合祀型(ごうしがた)
納骨時に骨箱から遺骨を取り出して、他の遺骨と同じスペースに納めます。合祀すると後々遺骨を取り出すことができなくなります。そのため合祀型を選択することで不都合が起こらないよう、事前によく考える必要があります。
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個別安置型
一般的なお墓と同じように墓石を建て、遺骨を個別に安置します。それぞれの施設で定められた期間を経た後(17年・33年など)合祀されるタイプと合祀されないタイプがあるので、契約する前にご自身やご家族の希望と合っているかどうかしっかり確認しましょう。
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集合安置型
遺骨を骨壺に入れた状態で個々のスペースに安置します。合祀型と違い納骨後すぐに他の遺骨と混ざるわけではないので後々お骨を取り出すことも可能ですが、多くの場合は定められた期間が過ぎた後合祀されるため、合祀された後はお骨を取り出すことはできません。
「納骨堂てらす」では、「合葬納骨プラン」の場合、1年間個別に安置した後、合葬(合祀)致します。「個別納骨プラン」の場合、合葬はせず個別に安置致します。
永代供養墓の種類
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一般的なお墓
墓石を建ててカロートに遺骨を納める伝統的なお墓です。
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納骨堂
屋内に設けられたスペースに遺骨を納める施設。仏壇式・ロッカー式・機械式などのタイプがあります。伝統的なお墓と比べて「価格が抑えられる」「管理が楽」「季節や天気を気にせずお参りできる」などのメリットがある一方、伝統的なお墓にこだわる人にとっては馴染みにくい面もあります。
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樹木葬
墓石ではなく樹木を墓標とするお墓です。
シンボルツリーの周辺に複数のお骨を埋葬するタイプの他に、個人や夫婦の区画にそれぞれ樹木を植えるタイプがあります。
「納骨堂てらす」では、一般的なお墓・樹木葬・散骨などもご紹介致します。お気軽にご相談ください。
お墓を継承する人がいる場合の選択肢
今あるお墓を引き継いで守っていく
先祖や親から引き継ぐお墓がある場合、そのお墓を大切に守って次の世代へと引き継ぐことができるかどうか検討しましょう。
お墓の継承者は一般的にお墓の管理(墓参り・管理費やお布施の支払い)や仏壇の管理、法要の主催を行うことになります。今お墓がある場所とお墓の継承者の住まいが比較的近く、墓参りや管理費の支払いに問題が無ければ、今あるお墓を守っていくことが可能であると考えられます。
今あるお墓を移して引き継ぐ
今お墓がある場所と継承者の住まいが遠く、墓参りや管理を続けることが難しい場合、継承者が管理しやすい場所にお墓を移す【改葬】という選択肢があります。
改葬の際は、新しい埋葬先を決めた後に今お墓がある自治体に改葬許可を申請する必要があります。
改葬を決める場合は継承者の意思だけでなく、兄弟や親戚などとよく話し合い、後々トラブルになることを防ぐよう気を配るほか、継承者の後の世代も管理しやすいようよく考えて決める必要があります。
新しくお墓や納骨堂を準備する
ご両親などから継承するお墓がない方は、新しくお墓を建てたり納骨堂を準備したりする必要があります。子や孫に継承することを考え、管理しやすい場所を選びましょう。
お墓や納骨堂を用意するにあたりどのような選択肢があるのか、下記にまとめました。
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お墓を建てる
新しくお墓を建てる際は墓地と墓石類を選定します。墓地の使用料の他に墓石類に関わる費用が必要となるため、価格が高くなる傾向にあります。
墓地によっては宗教や宗派が限定されていたり、継承者が親族に限られていたりという規制があるため、まずはご家族やご自身の希望に適した墓地を探すことが大切です。また、寒冷地では冬期間除雪が行われず、トイレや水汲み場が使用できない墓地もあります。
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納骨堂を用意する
以前はお墓に納骨するまでの間遺骨を預けたり、永代供養墓として決められた期間遺骨を納めたりと一時的な利用が一般的だった納骨堂ですが、近年では伝統的なお墓と同じように子や孫に継承していくことが可能な納骨堂も増えてきました。永代供養墓の項でも触れたように、「価格が抑えられる」「管理が楽」「季節や天気を気にせずお参りできる」などのメリットがある一方、伝統的なお墓にこだわる人にとっては馴染みにくい面もあります。
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樹木葬を選択する
樹木葬と聞くと「永代供養なのでは?」と思われる方もいらっしゃると思います。確かに樹木葬は多くの場合永代供養墓となっていますが、納骨堂と同じく後継者に継承できるタイプのものもあります。
「納骨堂てらす」では、墓じまいや、お墓の移転なども宗教者様・ご親族との調整も含めご相談をうけたまわりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
・お墓を選ぶ時は、後継者の有無を確かめてから考えることが大切です。後継者がいない場合は永代供養墓を選ばれる方が多く、後継者がいる方でも「子どもに面倒をかけたくない」などの思いから永代供養墓を選択される場合があります。
- お墓が無い方
- お墓はあるが後継者がいない方
- 後継者はいるが、負担を掛けたくない方
上記に当てはまる方は、新しいタイプの供養のカタチ「納骨堂 てらす」を是非ご検討ください。